老いていく私の夢

貧しくて、その時その時を生きていくためだけの両親は、夢を語ることはなかったような気がする。

私もまた、将来について、目標や夢を聞かれなかったし、自ずと語ることはなかった。いや、そもそも…考えてなかった。


中学を卒業し、親に言われるがまま看護師になり、その後は相談することもせず、給料の良いところへ勝手に転職。
結婚、出産、育児、最愛の母との別れ。

子供たちがある程度大きくなり、パート勤務するが結婚前と同じで、大抵が3年程度で職を変えた。

両親と同じで…なんとなく、食べるためだけに働いてきたような気がする。
なんの目標も考えなかった。

子供たちが成人となり、私に、生活にも精神的にも余裕が出来た。

娘たちは、私の手元から離れ、各々の家庭をもった。

母が、私の娘たちを愛したように、私にも愛する孫たちが現れた。

その頃の私は、サービス業をする中で、ビジネスという仕事の面白味が見えてきた。しくじりもおかした。そんな中だからこその、夢や目標が見えてきたようだ。

娘たちに、私のような苦労はさせたくない。

苦労をさせることは大切。
そんなことはわかっている。

だけど、お互いの夢を語り合い、その中から娘たちには経験値を増やして欲しい。そんな手助けをしたい。

そして、娘たちが程よい老後を迎えてくれる。

それが老いていく私の夢。

長女よ。
これから、母子家庭の厳しさを味わっていくのか。世間の冷たい風に当たることだろう。負けるな。正しいことを見失うな。
次女よ。
君には学歴はなくとも、誰にも持てないほどの才能がある。自分の力を信じてよい。貴女なら店を持てる。
三女よ。
旦那様を信じてうまく操縦して、支え、今の生活を温続すること。脱線するな。大切にして大切にされるよう努力。