母の命日(11月2日)
前略
母上様
貴女が私の前から居なくなり、27年が経ちました。
様々な後悔をしてきましたが、あなたに対するそれは、私の生きてきた中で一番大きく、他の何事なぞ、微々たるものでしかない。
旅行に連れて行ってあげればよかった。
温泉に連れて行ってあげればよかった。
一緒に服や靴を買いに行って、おしゃれを楽しませてあげればよかった。
孫たちを囲んで、もっともっと団らんを味あわせてあげればよかった。
もっとたくさん、実家に帰ればよかった。
もっと色んな話をしていればよかった。
・・・・優しくしてあげたらよかった。
・・・・優しくしてあげなきゃいけなかった。
キリがない。
私の長女が小学2年生、二女が3才だったけど、
ちょうど、今
私の孫が同じ年齢になりました。
長女は、記憶の中から、数少ない貴女の話を聞かせてくれます。
アパートの階段下でままごと遊びをしたこと、
貴女が亡くなったあとでの登校日・・・貴女を思い出し泣いていると、男子から意地悪されて、物凄く辛い日があったこと。
当時、3才だった二女は、貴女の記憶が全くありません。
でも、誰よりも貴女の存在を信じ、貴女を頼っています。
何か、大切なこと、不安なことがあると、必ず墓参りに行きたがってくれ、今日も、朝早くから貴女への花を買いに行ってくれました。
貴女が、病床で抱いたあのときの産まれたばかりの三女は、ひょっこりと帰省してきては、ひょっこりと墓参りをしてくれる・・27歳になりました。
どの子も、貴女想いのとても良い子に育ちました。
娘たちが言ったことかあるよ。
貴女との記憶
貴女との思い出がたくさん欲しかったと。
これは、どうしようもない後悔
だからね
私は、忙しくても、大変でも
たくさんの思い出を作るために駆け回ろうと思う。
たくさん話をし
たくさん出掛けもし
たくさん喧嘩もするし、憎まれ口もたたく。
三人もいるとね、大変だね
孫も三人だからさ・・・
ちょっと・・・片寄ったりしてさ
あ~~、身体が三つあれば、同時に、皆にしてあげれるのにぃ・・・・
おかんとして
ばあばとして頑張るんだけとさ・・・・
逢いたいよ
話をしたいよ
一緒に寝たいよ
夢でもいいから
叶えてよ